ピートソーブとは…
カナダは国土の12％にも上る2億5000エーカー（3兆90億坪）余りの泥炭地帯を有しております。泥炭は沼や池といった水浸しの環境の中で、苔・草・潅木や樹木などが太古から緩やかに堆積し、部分的に腐敗しながら出来た物で、石炭や石油はそれらがさらに永い間に堆積物の圧密作用を受けて造られるのです。

ピートソーブはカナダ西部のアルバータ州から産出されるミズゴケ泥炭を100％原料として製造しております。そこでは泥炭が地表より1〜5メートルの層に堆積しており、その面積は9000エーカーにもおよびます。採掘は気候が許せば（ツンドラ地帯の為）5月から9月までの5カ月間に行われますが、採掘にあたってはカナダ政府の完全なる環境への影響査定による許認可のもとに行われ、環境保全に最大限配慮した形で行われます。採取されたミズゴケ泥炭は洗浄された後シュレッダーにかけられ、不純物を除き水分7％になるまで乾燥された後梱包されて出荷されます。
泥炭の物理的や化学的な特性は古くから他方面で利用されてきました。農業や園芸の肥料（ピートモス）として、あるいは燃料として、また排水浄化や臭気を吸収するフィルターとしても使われてきましたが、最適な状態に脱水乾燥されたピートソーブは独特の細胞構造によりオイルや他の炭化水素を完全に吸い取り、細胞の中に固着して侵み出す事が無いという特性を獲得しました。このことはピートソーブが非常に大きい表面積を持つ事と吸着した炭化水素の固着を完成させるイオン交換作用の結果であるといわれております。また水分7％という乾燥状態で、親水性が無くなった事により水上に浮遊するオイルや他の炭化水素類をピートソーブが浮いている間（40〜60時間）に吸着し回収する事ができますし、かりに吸着したピートソーブ自体が沈んでしまっても吸着されたものはピートソーブの中に固着されており、それ自体が活性分解性の無い自然製品ですので、オイルを含んでいるか否かにかかわらず、環境にそれ以上の被害を残す恐れは無いのです。また、ピートソーブ内部に取り込まれたオイルは、保たれ侵み出さずに活性分解され、魚・植物と野生生物に損害をあたえる事がありません。
産業機械類の油類吸着に使用する際はその硬度がわずか1であるという点が優位性を発揮します。普遍的に使用されている非活性吸着剤の粘土類は硬度6を超えている為、金属部分やゴム類、プラスチック部分を急速に悪化させます。ピートソーブは高価な機械類の損傷を恐れる事無くあらゆる機械類に使用できるのです。

吸着可能な科学製品
ポリ塩化ビフェニール/アセトン/アセトンツアンヒドリン/ニトリル/アクロレイン/アリルクロダイル/ベンゼン/バンカーコール/ブタノール/カノラオイル/カーボンテクロライド/クロロホルム/クレゾール/カッティングオイル/シクロヘキサン/ベンゼン/エチレン/メタン/トルエン/エタン/ジーゼル/ガソリン/エーテル/エタノール/モーターオイル/ジェットフューエル/メタノール/クロロエタン/ナフタリン/オイルベースペイント/オイルベースインク/パラフィンオイル/48パーセントアセトン/シリコンオイル/テクラクロロエタン/トリクロロフェノール/ほぼ全ての有機溶剤/ほぼ全ての強酸性物質材/他

行政許認可関連資料・学術文献

1.カナダ農業・農産物省の検査部門の承認証明

2.カナダ政府・環境緊急時技術部門の承認証明

3.アメリカ政府・環境基準テスト（毒性侵出試験・塗料フィルター試験・液体放出試験承認）

4.アメリカ政府労働省・カリフォルニア州保健福祉省の安全証明

5.EPA基準検査パス証明（吸着後のピートソーブを埋め立て利用しても安全であるとの証明）

6.アメリカ政府委託によるピッツバーグ大学・ペンシルバニア大学の研究分析結果